生きているうちに節約に節約を重ねてお金をたくさん遺したら、家族に感謝してもらえるでしょうか。お金に執着するあまり、家族との関係が悪くなってしまっていたら、いくら財産を遺しても意味がありません。遺産相続や生前贈与の前に、まず、生きているうちのお金の使い方について考えてみましょう。

家族なのに水臭い?家族だからこそきちんとしよう。

自分自身や配偶者にかかる費用で、子どもたちに出してもらっている部分はありますか。また年齢を重ねてくると、子どもたちに手伝ってもらわなければならないことも増えてくるものです。節約をして遺産相続の額を増やしていくよりも、自分にかかる経費をその場、その場でしっかり支払っていくほうが、いろいろな面で合理的と言えます。お金は使うべきところでは惜しまずに使っていきましょう。

労働の対価としてのお礼の額を決めておく

もし経済的にゆとりがあるのならば、家族に車で送ってもらったときや病院に付き添ってもらったときなどは、かかった費用にプラスして家族への労働の対価としてお金を渡しましょう。もしも、その都度渡すことに抵抗があるのなら、ひと月分まとめて渡してもよいでしょう。お礼の額は自分のために割いてもらった時間を目安にすれば、不公平感が出ません。また、日常的に家族に介護してもらっている場合も同様に、1カ月ごとにお礼を渡しましょう。家事も介護も立派な労働です。家族とはいえ、労働の対価は支払われるべきなのです。特に、法定相続人ではないお嫁さんなどに介護してもらっている場合には配慮しましょう。

生きたお金の使い方

労働の対価としてのお礼を渡すとき、感謝の気持ち「ありがとう」も忘れずに伝えましょう。家族だからこそ、感謝の言葉は重要です。その一言があるとないとでは「労働の対価」の意味も変わってきてしまいます。
また、寄付や、子や孫への援助は、一括で渡すのではなく、長くても1年単位に分けるようにしましょう。一括で渡せば贈与税がかかりますが、年間110万円までは贈与税がかかりません。また、毎年1回「誰かの役に立っている」と感じることは嬉しいものです。プラスの気持ちのおまけがつくようなお金の使い方は人生を豊かにしてくれます。
生きているうちに、財産を使うべきところで、より有効に使うことが大切です。残りの人生をより気持ちよく過ごすために財産をうまく使いましょう。