相続や生前贈与を考えることと同じくらい、場合によっては、もっと大切かもしれない「生きたお金の使い方」について考えてみたいと思います。

自分自身のための終活プロジェクト

あなたには人生でやり残したことがありますか。もしあるのなら、それはどのくらいのお金があれば実現できることでしょうか。大金のかかることもあるかもしれませんが、意外に大してお金のかからないことでやり残したことも多いものです。亡くなる直前に後悔せずに済むように、エンディングノートなどを使って、これまでの生活を振り返ってみましょう。残りの人生を有意義に過ごすために、生き方の方向転換を行う「自分自身のための終活プロジェクト」も同時進行で進めてください。財産は生きているうちに、使うべきところで有効に使うことが大切です。

財産を自分自身のために使うこと

オーストラリアのホスピスの看護師ブロニーウェアによれば、亡くなる寸前に後悔する「人生でやり残したこと」は、自分に正直に生きることと、身近な人間関係に関することが多いのだそうです。どちらもさほどお金のかかることではありません。残りの人生をより自分に正直に、気持ちよく過ごすために財産をうまく使いましょう。「もっと、妻に(夫に)感謝の気持ちを伝えればよかった」などと思わなくて済むように、時々、好きな食べ物などをお取り寄せしてみるのもいいでしょう。「もっと自分に正直に生きればよかった」と思わなくて済むように、ずっと気になっていたことを始めてみるのもいいでしょう。

遺された家族を助けてくれる「生前贈与と遺産相続」にするために

3000万円+(相続人の人数 ×600万円)の相続は、基礎控除の範囲になりますので相続税はかかりません。つまり、相続税対策は不要なので、相続税対策の贈与をすることは無意味です。
それでも、贈与をすることに意味があることもあります。自分の老後資金を確保すること、相手の必要性に応じて贈与すること、子どもたちには最終的に公平になるようにすることの3点に気を付ければ、家族を助けてくれる、生前贈与と遺産相続になるでしょう。生前であれば、遺された家族の間で不要なトラブルを招かないように、あなた自身が調整することもできるのですから。