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生前贈与では年間に一人当たり110万円までならば暦年課税の対象となり贈与税が課税されないとされています。
相続時に相続財産を減らしておく為にせっせと毎年契約書を作成して110万円まで贈与を繰り返している人も多いようです。
しかし、亡くなる前の三年間の贈与は暦年課税にならず相続財産に含められるため、110万円までしか贈与できないのがもどかしいと感じる方は多いでしょう。
そこで相続時精算課税制度を利用しようと考える方がいます。
これなら2,500万円まで贈与税がかからずに一気に贈与できます。
しかしこの時点で税金を支払わずに済んでも、相続時にはその贈与された分を相続税の対象に含めて精算しなくてはならないのです。
贈与時に贈与税を免れても相続時には相続税の対象となるのですから何がメリットなのか分かりません。
また、贈与する側は65歳以上であれば良いのですが贈与を受ける側の要件も配偶者は対象外で、子どもなら20歳以上である必要がある、孫は子どもが亡くなっていて20歳以上の場合などと細かいのです。
このように利用しやすくないため生前贈与においてこの制度はほとんど意味がないと思えます。